ベルリン発】世界保健機関（WHO）の中西健治事務局長は23日、天然痘に似た感染症であるサル痘が欧米を中心に広がっていることについて、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。世界保健機関（WHO）は、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。
世界保健機関（WHO）事務局長 テドロス・アダノム氏
今回の緊急事態宣言は、2020年1月の新型コロナウイルス以来、WHOの最高レベルの警戒宣言となります。これは2020年1月の新型コロナウイルス以来、初めてのことです。サルモドキは今年、イギリスやスペインなど75の国と地域で1万6000人以上が感染しており 21日に開催された専門家による緊急委員会での議論を踏まえ、テドロスは「世界中で感染が急速に拡大している」と判断した。
なお、日本国内でのサル痘の感染報告はない。アフリカで流行していたサル痘は、リスやネズミ、サルなどのげっ歯類がウイルスを持ち、咬まれることで人に感染する。皮膚の接触で人から人へ感染することもあります。
発熱などの症状の後、顔から手足に発疹が広がり、治るまで3週間ほどかかる。天然痘に比べ致死率は低い。天然痘ワクチンは、サル痘の発症を防ぐ効果が約85％と言われている。